12・目の作りこみ。

なぜかフィギュア・藤花さんの作り方〜13・仕上げ〜塗り作業。

…目の作りこみから、いきなり飛んで仕上げ作業です。

その間はとにかく表面が滑らかになるよう、
或いはシャープな線を出すようにヤスリがけしたり、
接合部がキレイにぴったりはまるように粘土を盛ったり削ったり、
ちまちまと時間をかけて作ります。
(こういう地道な作業をしっかりやると、仕上がりに差が出ます。)

*彩色の下地作り**本塗り**最終仕上げ*


 *彩色の下地作り*

使うもの→筆、筆洗、筆を拭く布や紙、ジェッソ、絵の具、細かいヤスリ

まず下地を塗ります。
細かい傷を埋めたり、色の定着や発色を良くしたりなんだりします。
色を均一にする効果もあります(大体作ってると手垢で汚れますし…)。

通常、フィギュアや模型ではサーフェイサーを使うそうですが、
地が石粉粘土の場合、ジェッソで問題ありません。
(ただし、グレーサーフェイサーのように吹いて傷を見つけることは難しいです。)
ジェッソは絵(油絵やアクリル画)を描くとき、
キャンバス等に塗る下地剤です。

私はリキテックス(アクリル絵の具)を使ってるのもあって、
同ブランドのジェッソ(一番小さいの)を使ってます。
石粉粘土に筆塗りの場合、
筆塗り用サーフェイサーよりは安上がりになります。

ジェッソは水で薄めて何回か乾かす→塗る、を重ね、
しっかり乾かしたら、細かいヤスリ(600番以上)を軽くかけます。
ココでヤスリをかけるのは、
筆塗りだとどうしても塗膜が厚く不均等になりがちだからです。
(これやっても厚くなってしまう分はしょうがない…。)

最初縦に塗ったら次は横、と方向を変えて塗り重ねていきます。
筆は乾く前に洗うようにしましょう。
乾いちゃうとなかなかキレイに落ちません。

あまり塗りを重ねすぎても厚ぼったくなってしまいますので、
ジェッソに塗る予定の色に近い色の絵の具(リキテックス)を混ぜ込んで、
カラーファンデーションを作って塗ります。

薄い色(白っぽい色)は、このカラーファンデーションを2回くらい塗り重ねて
軽くヤスリをかける、程度で済みます。
上に乗る色が濃い場合は、細かいヤスリもかけつつ、
徐々に色を濃くして塗り重ねていきます。

リキテックスカラー単体よりも、
ジェッソが入っていた方が、
なんとなく均一で丈夫な塗面になる…気がします。


 *本塗り*

使うもの→筆、筆洗、筆を拭く布や紙、ジェッソ、絵の具

さて、しっかり下地を塗ったら次は本塗りです。
エアブラシなんて高級かつ音の出るものはウチでは使えません。
筆で行きます。

私の場合は、下地作りの文中にもあるように、
『リキテックス』というアクリル絵の具を使ってます。
主に白いキャップのレギュラータイプです。

(オレンジキャップのソフトタイプも持ってますが、
経年劣化で分離してたorz
ソフトタイプの方が濃い色が塗りやすいと思いますが、
購入後10年以上経つから当たり前。大体15年級。
むしろ使えたレギュラータイプが奇跡。)

※これから絵の具そろえる方で、筆でほぼベタ塗り…ならば、
 ガッシュやポスターカラーなど、
 ベタ塗り用の不透明絵の具の方が捗ると思います。

ここまで下地に手をかけていても、
リキテックスで均一に塗るには、
何度か塗り重ねなくちゃいけません。
(『白いジェッソ面に直』よりは回数もムラも減りますが)
ムラがなくなるまで塗り重ねます。

困ったことに、アクリル絵の具の混色は作り置き出来ないので、
「作るしかない色」は一発勝負になっちゃいます。
混色で白を混ぜたい時は白=ジェッソに置き換えます。

…結局厚ぼったくなっちゃうんだけどね! 塗膜!


 *最終仕上げ*

使うもの→筆、筆洗、筆を拭く布や紙、つや消しニス、接着剤

ココまで来たら、あとは仕上げのみ。

表面保護のため、ニスを塗ります。
基本的に、つや消しのモノを使います。
私はリキテックスのマットバーニッシュ(廃盤)を使ってますが、
微妙につやがあるし、少しべたつきます。
多分、新しく出たパーマネントマットバーニッシュの方が良さげです。
余裕があったら、瞳・アクセサリー等、てかってる部分だけ
ツヤ出しニスをかけるのもいいです。

パーツを接着します。
接着剤はいろいろな種類がありますが、
今回程度なら普通のプラモデル用と、
ゼリー状瞬間接着剤があれば十分です。
開封後の劣化も激しいので、
100円ショップで売っているモノでいいです。
(小さいの3本パックがおススメです。)
ネイルストーンなどで装飾する場合も、大体この段階になります。


…これで紙粘土細工に毛が生えた程度のフィギュア制作は終わりです! お疲れさまでした!

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00・はじめに。01・使った道具や材料。02・立体化計画の作成。03・芯を作ろう。04・ここから粘土の登場だよ。05・粘土をちびちび盛っていく。06・基本的な粘土造形の仕方。07・顔の微調整。08・パーツ追加制作(主に前髪)。09・ポニーテール制作。10・細部を作りこむ。11・やり直すこともある。12・目の作りこみ。13・仕上げ〜塗り作業。

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